《熊本県指定文化財-彫刻》
勝専坊に伝わる金銅仏は、耳たぶや法衣(ほうえ)の裾が張り出していることや透かし彫りのある台座の形が朝鮮半島の統一新羅時代の仏像と類似しているため、8世紀の製作と考えられています。
現在はススで黒ずんでいますが、表面には上質な金メッキが施してあり、胸を張った姿勢も堂々たるもので、熊本県内に伝わる朝鮮半島の仏像の中で最も古く優れています。
勝専坊は浄土真宗の寺院であり、天文4年(1535年)宮原村(現氷川町宮原栄久)に創建され、寛永年間(1625~43年)に現在地に移されました。寺伝によると豊臣秀吉の九州平定の際、最後まで抵抗した島津氏を征伐するときにこの寺に立ち寄り、この像を寄進したとされています。
■品 質:銅鋳造 鋳金
■像 高: 8.7cm 総 高:12.1cm
■作 者:不明
■製作地:朝鮮
■時 期:統一新羅時代(8世紀頃)
■所在地
所在地 氷川町野津 勝専坊(※仏像は現在八代市立博物館にて保存されています。)