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令和2年度 施政方針

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桜花爛漫の季節を迎え、皆さまにはご清祥のこととお喜び申し上げます。

新型コロナウイルス感染症が世界各国、国内、県内において拡大しておりますが、皆さまには予防を徹底して頂きますとともに、日本経済への影響を考えますと一日も早い終息を心から願っております。

さて、政府においては、令和元年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2019」で示された「新経済・財政再生計画」の枠組の下、手を緩めることなく本格的な歳出改革に取り組むとし、義務的経費については、前年度当初予算額を上限とし、可能な限り歳出抑制を図ることとしています。

地方創生については、地方における経済の好循環の端緒が見られる中、都市部だけではなく日本全国でSociety5.0の実現を促進し、豊かで暮らしやすい地方を実現していくとしており、地方への新たな人の流れを創出するとともに、地域外から人・カネ・サービスを自律的に引き寄せるための取組みが求められています。

また、熊本県では、令和元8月に公表された「中期的な財政収支の試算」において、令和3年度から令和5年度までの間に各年度83億円から95億円の財源不足が見込まれるとしています。引き続き財政健全化に取り組み、これまで以上に将来負担を意識した予算編成とするため、過去の実績・前例によることなく、既存事業の進度調整、廃止、休止を含めた大胆な見直しを行い、必要不可欠な取組みへの重点化を図ることとしています。

甚大な被害をもたらした熊本地震から約4年が経過しましたが、本町では職員一丸となった復旧・復興への取組みにより、震災前の状態を取り戻すとともに、各種計画に基づく行財政改革に積極的、継続的に取り組み、行政運営の効率化と財政健全化に一定の成果を上げてきました。

平成30年度決算による歳入の状況は、依存財源である地方交付税が歳入総額85億5,647万4千円の33.2%(28億4,233万4千円)を占めている一方、自主財源の柱である町税はわずか11.3%(9億7,006万)しかなく地方交付税や各種交付金に頼らざるを得ない財政状況となっており、今後もこの依存財源主体の歳入構造が大きく変化する要素は見当たりません。

しかも、本町は既に普通交付税の合併算定替の段階的削減期(4年目)に入っており、7割が縮減となった令和元年度においては、約1.6億円の影響がありました。同水準の算定で推移した場合、令和2年度で約2億円、合併算定替が終了する令和3年度には約2.3億円の減収となる試算であり、今後、歳入における一般財源総額の増加は見込まれません。

段階的削減に備えた財政調整基金の残額は、平成30年度末で22億522万1千と前年度に比べ約0.8億円増加しているものの、財政調整基金を取り崩さなければ予算が組めない状況は依然として続いており、一般財源歳出の抑制を急がなければ、基金が早期に枯渇する恐れがあります。

また、歳出面の見通しとしては、投資的経費において橋梁長寿命化計画に基づく改修事業、県営氷川排水機場整備事業、防災公園整備事業などが計画されていることから、将来にわたり大きな財政需要が見込まれます。社会保障経費や公共施設・社会資本の維持管理経費などについても年々増加傾向にあるため、厳しい財政運営を強いられる可能性があります。

今後、安定した町政運営を行っていくためには、事務事業の見直しなど、財政健全化に向けた取組みを着実に実行するとともに、財政規模に応じた適正な事業選択を行う必要があります。

 

このような状況を踏まえて、令和2年度氷川町一般会計予算につきましては、大幅な歳入減を見据えた厳しく堅実な財政運営に向けて職員自らが創意工夫を図り、事務事業の徹底的な見直しや事業間の優先順位の厳しい選択を行う一方、将来に向けた町勢発展の礎を築くために重要と考えられる事業については、国・県の交付金などの活用を図り必要な財源を確保することとし、徹底したコスト意識のもとメリハリのある予算編成に心がけ、対前年比6.9%減の総額63億9,977万4千円といたしました。

歳入では、町税が若干増加し、地方交付税は横ばい、財源確保のために財政調整基金から繰り入れを行い、町債につきましては、必要最小限の起債に抑えたところであります。歳出では、総務費、公債費を増額予算とし、それ以外は全て減額予算としました。

産業

足腰の強い持続可能な農業経営を図るために、各種生産組織および営農組織を中核とした組織型農業を推進するとともに、農事組合法人の安定経営への支援ならびに担い手農家の育成を図るとともに、町単独事業の継続と湛水防除事業、氷川大堰改修事業ならびに多面的支払交付金事業を活用した農業生産基盤整備を県や地区と連携して推進してまいります。

プレミアム付き商品券発行や住宅リフォーム助成により、町内における消費喚起を図るとともに、事業継承と後継者の育成に向けた創業支援・事業所等整備促進事業および若手後継者等育成事業を継続して実施します。企業誘致活動につきましては、既に進出予定の企業の支援はもとより、新たな企業誘致活動を推進してまいります。

保健・福祉

生活の安定は健康づくりという視点から疾病の早期発見、早期治療を促進し、町民の皆さまの健康増進を図るため、保健予防、検診事業および健康相談、保健指導、食生活改善指導をさらに強化・推進いたします。

子育ておよび交通弱者の支援として、高齢者等福祉タクシー利用料金支援実証事業、病児・病後児保育、子ども医療費無料化、産前産後ホームヘルプ事業および出産祝金支給事業を継続し、4月から新たに保健師を中心とした『氷川町子育て世代包括支援センター』を設置し、保健予防と児童福祉の両面から支援してまいります。

高齢者支援として、いきいきサロン事業を全地区で開催しておりますが、高齢者のみならず地域の各年代層の皆さまが関わりを持てる機会をつくり、地域ぐるみで高齢者を見守る環境づくりを進めてまいります。

社会福祉協議会の円滑な事業運営と改革の一環として、社会福祉協議会と民間施設と役割分担を図り、社会福祉協議会独自の地域で支える介護・福祉の環境づくりを進めてまいります。

教育

整備した空調設備(エアコン)を運用し、快適な学習環境の提供とICT機器を活用した学習支援により学力の向上を図ります。

竜北西部小学校の学童保育については、現在空き教室を利用していますが、新たに施設を建設することとし、令和2年度に用地取得と造成設計に着手します。

本町教育の特色であるコミュニティ・スクールや地域学校協働本部事業も継続して取り組んでまいります。

幼児期における質の高い保育・教育を支援するための子ども・子育て支援事業計画および新次世代育成支援対策行動計画に基づく事業を実行し、すべての子どもと子育て家庭が安心・安全・健康に暮らせる町を目指してまいります。

生活環境

「ごみ減量化宣言」に基づき、生ごみ減量化をめざした電気式生ゴミ処理機購入助成の継続と新たにコンポストを助成対象とし、積極的にその普及を図り、ごみ減量化に努めてまいります。

デジタル化した防災行政無線の活用と消防団および自主防災組織の活動を支援するとともに、緊急時における避難施設として、野津防災公園、宮原防災公園ならびに網道防災公園を計画的に整備してまいります。

下水道普及率の向上と宮原処理区の八代北部流域下水道への編入工事を県とともに推進してまいります。

道路・河川および排水路につきましては、地区要望を含め、優先順位を付けて整備を行ってまいります。

行政運営

第二次氷川町総合振興計画、第二期氷川町まち・ひと・しごと創生総合戦略ならびに氷川町国土強靭化地域計画で示したまちづくりの基本方針および各種施策を遂行するため、財源の確保と堅実な行政運営を図ってまいります。

氷川町第二次行政改革大綱及び実施計画に基づいた改革を確実に実践するとともに、堅実な行財政運営を行うためにも、進捗状況の確認と成果の検証を行い、堅実な行財政運営を進めてまいります。

さらに効率のよい機能的な行政組織とするため、公共施設の管理運営計画に基づき、適正な施設管理と効率的な運用に努めてまいります。

入札制度において、予定価格を事前公表することで、入札の適正な執行に努めてきたところでありますが、落札率の高止まりなどの指摘を頂いておりました。

そこで、入札制度における透明性、公平性および競争性の確保を図る目的で、令和2年4月1日以降の入札から、予定価格の公表時期を事後公表へ移行します。

行政運営の原動力である職員の能力開発と育成に尽力するとともに、人事評価を厳正に行い、処遇へ反映させてまいります。

町民の皆さまとの対話と協調が重要でありますが、町政懇談会を工夫して実施するとともに、情報を共有する必要がありますので、出来る限りの情報提供に努めてまいります。

 

氷川町が誕生して15年目を迎え、持続可能な基礎自治体としての礎を築く大切な時期を迎えています。令和2年度は「持続可能な町政運営をめざした行財政改革」と位置づけ、歳入減を見据えた徹底した行財政改革に取り組むとともに、将来の氷川町を展望した堅実な視点を持ち、第二次氷川町総合振興計画ならびに第二期氷川町まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づいたまちづくり戦略を掲げ、議会の協力を頂き、町民の皆さまと協働しながら、『安心して暮らせ、幸せを実感できる持続可能な田園都市・氷川町の創造』に向け、全身全霊を傾注し堅実かつ積極果敢な町政の展開を行ってまいりますので、より一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

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